トコトコ中国バスの旅

 

Update : 2018.4.15

 

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▼北京一卡通編 #61

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【旅日記】

2018.4.15(日)  幻の大寒嶺関城

5:45 アパートを出発。理由は、前回、途中のバス停でバスを待ち切れずに諦めた大寒嶺関城が目的地のため。929路を終点の千軍台まで乗るだけなのだが、途中までしか行かないバスばかりなので早く出発した。

 

いつもは東直門内から612路に乗るが、まだ走っていない。東直門北から阜成門北まで特12路に乗車。

6:30 阜成門から快速公交4線に、滑り込みギリギリセーフで乗車。

7:10 候庄子で929路に乗り換え。これも待ち時間ゼロと超順調。一番後ろの席をキープ。停車する度に人が増え、3つ目のバス停から乗った人は立ち乗り。座れて良かった。

 

さて、このバス、行先は「千軍台」だったが、行くだろうか?

8:28 玉皇廟へ到着。残念!千軍台へは行かない場所に止った。

 

やれやれ。しかし、千軍台へ行くバス停に地元の衆がいる。きっと来るに違いない。

まだ時間が早いので肉屋も商品が豊富。

 

魚屋は活きた鯉を売っていた。が、臭かった。

8:52 バスが来た!嬉しい!こんなに早く来るとはラッキー。

乗客は地元の年寄りが殆ど。観光客はいないようだ。

バスは岩山の間の立派な道路を進んだ。玉皇廟から先へ行くのは初めて。このまま立派な道を進むのかと思ったら、横に逸れ細い急な坂道に入った。

 

理由は、そこに千軍台村があったから。殆どの乗客がそこで降りた。

村を出ると、また立派な道路に戻った。

9:09 終点の千軍台へ到着。厳つい運ちゃん、一番前の席でカメラを構えていたら色々解説してくれた。

バスを降りたら、オレンジベストのオバちゃんに呼び止められ、どこへ行くのか聞かれた。

 

「大寒嶺」と言うと、入山届の記帳を求められた。名前、携帯電話番号、パスポートNo. を書き、電話の空打ちまで遣った。

 

しかも親切に、「そこのゴミ箱の所を右に行って。」と道順を教えてくれた。てっきりゴミ箱を越えた所に右へ進む道があると思い通り過ぎようとしたら、「ゴミ箱の横」と大きな声で注意してくれた。

えぇ〜っと思いつつも言われた通りゴミ箱の横に入ったら、満足した様子だったので間違いないらしい。確かに、畦道があったので、そのまま進んだ。

 

すると、少し広い所に出た。しかし、それがこの道。これがどこまで続くのやら?

本当にここで良いのだろうか?何せ、「大寒嶺」とは、どこにも書いていない。

9:25 タイヤの跡が残る道に出た。地図アプリでルートを確認すると、この方向で良い。先ずは一安心。正面の山頂に人工物らしき影が見えた。

ズームアップしても判別不能。もしかすると、あれが大寒嶺関城か?

崖崩れが怖いが、目がくらむので山側を進んだ。

9:41 またも入山届。下で書いて来たと説明しても、「もう一度」と、書かされた。しかし、ここでは名前と電話番号だけ。電話の空打ちも無し。

 

ここは分かれ道の地点。オジサンにどっちに行けば良いか聞くと、背中側の道だと言う。地図アプリのルートとは違う方向だが、念押ししてもそう言うので信じて進んだ。

道はまだまだ先に続いている。あとどれくらい時間が掛かるか聞いたが、的を得た回答が来なかったので一抹の不安が残る。

随分高くまで登って来た。バス停が遥か眼下に見える。

しかし、まだ登りは続く。しかも、気を許せない崖も。入山届は出したが、不測の事態が起きたら何の役にも立たないだろう。好んで誰もいない所を選んでいる訳ではないが、最近はこのパターンが多い。

9:55 またもチェックポイント。またも入山届。抵抗は止めて素直に記帳。ここでは名前だけ。しかし、名前を読んで「日本人か?身分証を見せて」と、また違った対応で来た。そして、「戻るか戻らないか?」と聞かれた。質問のからすると、峠を越えて向こう側へ通り抜けできるようだが、それは考えていなかったので、「戻る」と答えて先へ進んだ。

 

ここで地図アプリで位置を確認すると、推奨ルートから大きくズレている。もう一度、この道で良いか確認すると「良い」との返事だった。

前から4WDが来た。通りすがりに「108に出られるか?どれくらいかかる?」と聞かれた。どれくらいと言われても、、、「行ける。1時間歩いて来た」と答えたら、「謝謝」と礼を言って走り去って行った。

このクルマ(見たことあるな〜)を最後尾に、3台のグループだった。その後も、数台のグループが数組、前から来た。すれ違いできる所は殆ど無かった。一方通行規制はないが、上手く一歩通行になっていて良かった。私は、決して走りたいとは思わない。

ガラパゴス島のコモドオオトカゲの様な岩。

10:23 峠の頂上。左の木の陰に展望台が見えた。

展望台に上ると、峠の反対側の村が遥か眼下に見えた。ここでも地図アプリで位置を確認。この地点、三叉路になっているが、目的の大寒嶺関城はどの道の方向とも違う。

 

これ以上登る元気は無い。残念だが、ここで諦め。直線距離なら500mほど。目的地に辿り着かないことはチョイチョイあるが、今日はとんでもない道を登って来たのでとても残念。これまでで一番残念。

ここでも4WDが走って来るのが見えた。やはり通り抜けられる様子。「戻る」と言って来たが、「来た道を帰るよりも先に進んだ方が面白い。あの街なら、きっとバスも走っているだろう」と思い、調べる気力も無く先へ進んだ。

10:46 目の前に分かれ道が現れた。左は登り。右は下り。左へ行くと、大寒嶺関城へ行けるかも知れない。しかし、もう登る元気は残っていない。悩むことなく右を選んだ。

11:00 未舗装の道がコンクリートの道に当たった所に立っていた看板に、4WDクラブのメンバーが書いたと思われる落書きがあった。

11:15 麓の村の小学校。良かった。村まで辿り着いた。

そこは呂家村だった。

 

そう言えば、こちら側にはオレンジベストがいない。面白いな〜。

11:17 やった〜!バス停だ!

しかし、次のバスは15:20発。4時間もある。食堂もなれば、座っていられる所も周りには無い。4つ先のバス停は知っている。あそこまで行けば、892路に乗って帰ることができる。地図アプリで距離を確認すると、8kmM14路の出発を待つよりも早く帰れる。どちらもしんどい選択だが、歩くことにした。

人はおろか車の往来も殆ど無い。道路はずっと下り。麓と思っていた村は、まだ随分高い所だった。

12:49 892路が走るG109まで500m。足の裏がジンジンして辛かった。もう直ぐ解放される。嬉しい。

 

13:02 桑峪口バス停に到着。ホッとした。20分ほど待ったらバスが来た。日曜の昼下がり。観光客の他に寮へ帰る学生なども加わり超満員。途中で運良く席をキープできたが、そこまでは辛かった。

あちこちで渋滞が酷く、帰路はとても時間が掛かった。ラーメン荘で汁無し二郎を食べ、アパートに着いたのは18:45。出発から丁度13時間。本日の歩行距離22.1km33,691歩。上った階数102階。疲れた〜。

先ほど、大寒嶺関城について改めて調べてみた。何と!ただの展望台だと思っていたあの建物が、大寒嶺関城だった!唯一の写真があれ。地域の宝だとは思うが、余りに綺麗だったので全く思いもしなかった。保存・修復は大事だが、一つで良いから、小さくていいから、看板を出して欲しい。いや〜、あそこで調べるべきだった。

そして、親切にして頂いた皆さん、疑ったりしてゴメンナサイ。しかし、下山確認の電話が無いのはそれらしい。ふふふ。



 

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