トコトコ中国バスの旅 |
|
|
|
|
|||
▼北京一卡通編 #118
【旅日記】
2019.8.17(土) 河北省へ足を延ばし満城漢墓へ
今回の目的地は、河北省保定市の満城漢墓。 地球の歩き方の「北京・天津全図」左下ギリギリに赤字でピックアップされている。相当な旧跡と思われるが、説明が無い。百度で検索すると、出て来た。興味深い。問題は足。おっ!路線バスで全行程走破できるじゃない。しかも、保定までは一卡通で行けそうだ。 しかし、相当時間が掛かりそう。掟破りだが、北京から保定までは高速バスを使い時間短縮しよう。 |
|
6:10 アパートを出発。久し振りの早出。気温22℃。秋の気配が漂う。 東直門内から106路に乗車。 こんな時間に、既に満席で暫く立ち乗り。 |
|
6:50 天壇公園北門を通過。 早朝から人が多い。 |
|
6:54 天橋で下車。622路に乗り換え。 |
|
7:06 地鉄海戸屯站で下車。 |
|
歩道橋を渡り、木樨園長途客運站へ向う。 |
|
歩道橋を半分ほど渡ると、正面に大きな広場が見えた。もしや? |
|
悪い予感的中。 通り掛かったオヤジが南の方向だと言うので行ってみた。 しかし、大紅門西里まで2区間歩いたが無い。騙された。 |
|
車次網によると、木樨園から保定には、1日128本走っている。そのバスターミナルがどこへ行ったのか? 近くの趙公口長途客運站に行けばあるかも?大紅門西里から54路に乗車。趙公口橋西で下車。 7:49 趙公口長途客運站は健在だったが、保定客運中心站行きは無かった。しかし、目的地にピックアップしている宋遼边関古地道がある保定市雄県へ向うバスが有ることが分かった。これは収穫。 |
|
このまま終わるのは悔しい。かと言って、六里橋長途汽車站まで行くのは面倒。時間が掛かることは覚悟で、ルールに戻り路線バスを乗り継ぐことにし、天橋へ向い趙公口橋西から120路に乗った。 8:19 天橋汽車站に到着。目指す涿州開発区総站行きの838路バス停には列が出来ていた。 3分ほど待ったらバスが来た。無事に席を確保。安堵とこの先の不安が入り混じる。 |
|
8:25 天橋汽車站を発車。発車時には空席があったが、1つ目の広安門内で全て埋まった。その後のバス停では、運転者が「没座!」と言う。一部は諦めるが、大部分は乗り込んで来る。早く着きたいのは分かるが、立ち乗りはしんどいよな〜。 京港澳高速を石家庄方面に向かい進む。早く着いて欲しいが、渋滞が発生。 |
|
琉璃河で高速を下りた。少し走ると、河北界。風景が一変した。驚いたのは、バス停で下車する乗客を待つ人。良く見るのは白タクの運転手だが、ここでは白いシャツに黒いズボンやスカートの男女。手にはパンフレットらしきモノ持つ。明らかに住宅のセールス。失礼だが、こんな田舎にも住宅の波か。 10:33 終点の2つ手前、涿州職教中心站で下車。地図アプリによると、このバス停で保定客運中心站に向かう921路に乗り換えられる筈。しかし、838路や涿州のローカルバスのサインは出ているが、921路は無い。少々心配。 |
|
838路が2台、3台と通過して行く。5分か10分間隔で走っている様子。ならば、「没座」と言われたら待った方が懸命。 10:53やっと921路が来た。しかし、想像していたカラーではない。一卡通は使えないかも。 やはり。オバちゃんに支払ってから乗車。スマホ決済もOKだが、現金払い。保定まで32元。あ〜仕方ない、ここで掟破り。 |
|
出発して直ぐ高速道路に乗った。終点の保定客運中心站まで、たった2区なので早い。これはラッキー。 涿州市内に保定行きの621路が走っていた。もし921路が来なかったら乗ろうとも考えたが、地道を走るバスなので2倍以上掛かっただろう。 高速道路で北京ナンバーの中型バスが軽く追い越して行った。木樨園から、あんなバスで来る筈だったが、、、悔しい。 |
|
12:15 保定客運中心站へ到着。地方の長距離バスターミナルに来るとテンションが上がる。 |
|
先ずは帰りのバスをチェック。 |
|
懐かしい雰囲気。 |
|
北京行きは、、、六里橋があった。最終は18:30発。 何はともあれ、これでひと安心。 |
|
立派だなぁ。 嬉しいのは、他に長距離バスターミナルが無い事。幾つも有る所は、ビジターには難易度が高い。 |
|
公共汽車のターミナルが並んでいることも嬉しい。 |
|
ここで8路を待つ。 頻繁に発車して行くが、8路は来ない。他に無いか地図アプリで調査すると、少し歩かなければならないが5路、101路でも良さそう。一番早く来たバスに乗ることにした。 |
|
12:35 運良く8路が一番早く来た。 このバスの料金は均一。用意して来た1元札を2枚、料金箱に投入。 発車したバスは、旧市街のど真ん中を保定站に向い西へ進んだ。 |
|
13:12 市二医院で下車。 ここで最後の10路を待つ。郊外へ出るバスなので、いつ来るのか心配。 |
|
13:14 その心配を他所に、10路が来た。 良かった。これで目的地に着く。 このバスの料金は距離制。運転手に「終点まで」と言うと、「4元」と返って来た。1元札を4枚、料金箱に投入。 |
|
畑の中に片側4車線の直線道路。既に将来の計画が出来ているのか? |
|
信号無視を繰り返し快調に走っていたバスが、何故かバス停では無い所に止った。 不思議に思っていたら、運転手が立ち上り外に出て行った。まさか、タバコ休憩? タバコでは無かった。タイヤをチェックしている。最初から相当な振動だったので、そんなものかと思っていたが、運転者は異常を感じた様子。ここで止ったらどうしよう?不安が過る。 |
|
異常は見つからず、走り出した。しかし、やっぱり違和感がある様で、暫く走ってもう一度点検。それでも見つからず走り始めたが、気が気でない。 正面の標識を越え、ロータリーを左折したら到着。もう少しだ。頑張れ! |
|
13:55 満城漢墓へ到着。長い道程だった。 |
|
終点の満城未央広場で下車。何はともあれ無事に着いて良かった。 |
|
それにしても、閑散としている。 |
|
真っ平らの大地に、ポツンと小山。ここに王の墓がある。 |
|
小山とは言え、全部見るには2、3時間は掛かりそう。 |
|
良く整備されている。 ロープウェイもある。が、動いているか? |
|
人が少なく静かで良い。 計画通り来ていれば、12:00前に到着した筈。それがこの時間になっては、帰りのバスが気になり足が前に出ない。 |
|
紹介によると、 満城漢墓は西漢中山靖王劉勝と妻窦綰の墓。劉勝墓は全長約52m、幅約38m、高さ約7mで、墓道、車馬房、倉庫室、前堂と後室で構成されている。 2つの巨大な墓室から、金器、銀器、銅器、鉄器、玉器、石器、陶器、漆器、絹織物などの豪華な副葬品が1万件余り出土。その中には「金糸玉衣」、「長信宮灯」、「錯金博山炉」などの有名な器物が含まれている。 陵山主峰の南坡18基の小型副葬墓を含む満城漢墓の発掘は、西漢の時期の政治、経済、軍事と文書の科学技術を研究するために重要な実物の資料を提供し、古代中国の労働人民の勤勉と知恵を体現している。 |
|
入場料も立派。 |
|
大きな広場が小さく見える。散策には相当覚悟がいる。 |
|
確かに凄い。 しかし、今日のところはインフォメーションでゲットしたパンフレットで我慢、我慢。 |
|
14:15 満城未央広場バス停に戻ると、運転手がバスに向かって歩いているのが見えたのでバスまで走って飛び乗った。 運転手は、、、お〜来た時のオヤジだ。良いのか、このバスに乗って? 財布を開けると、1元札は2枚。1元玉が一つ。足りない。5元札を取り出し準備していたら、先に乗っていた夫婦が8元出したので、それを受け取り、中から1元貰い3人分投入。謝謝!謝謝! |
|
乗用車と三輪車の接触事故。往路で見たのと同じ状態で交差点内に放置。当事者も警察も、誰もいない。のんびりしているのか、緊急事態が起きたのか? 帰りは点検で止ることなく快調に走ってくれた。 市二医院で下車し、8路に乗り換え。5分ほどで8路が来た。この田舎の町で、嘘の様に順調。 |
|
旧市街に入ると混雑しており動きが悪くなった。 保定直隶総督署博物館前を通過。中国で唯一、完全に保存されている清代の省級衛署。興味あるが、時間が無い。 |
|
鐘楼。小振り。 |
|
大慈閣。800有余年の歴史とか。 奥に関帝廟がある。 この近辺を散策するだけでも来る価値あり! |
|
15:39 保定客運中心站へ到着。 それにしても、この「OLE」のネット予約車がやたらに多い街だった。 |
|
16:00発があれば嬉しいと思いながら窓口へ並んだ。 願い通り16:00発があった。六里橋行き。57元。 搭乗口の電光表示板には木樨園とも出ていたが、走っている雰囲気は無い。六里橋に集約されたのか? |
|
15:50 乗車開始。ゆったりしている。定員の2/3にも満たない。これで128本も走っていたら、ガラガラに違いない。 チケットに座席番号が印刷されていたが、番号よりも早い者勝ちが優先されている様子。郷に入れば郷に従い、西日が当たる左側から右側に移動。私の番号には別のオッチャンが座った。 そして、何事も無くほぼ定刻に発車。 |
|
京港澳高速の北京界で検問。 行きは一度も出さなかったパスポートが、帰りは大活躍。 |
|
ここを初めて通ったのは、’97年9月。あの時、目の前に現れたな「河北」の巨大な文字がとても印象的で、20年以上経った今でも忘れられない。検問の建物から外へ出ると、あの「河北」が見え、感慨深いものがあった。 |
|
18:11 六里橋へ到着。 帰って来たと安堵したのも束の間、バスを降りると出口に行列。ここでも安全検査。 IDカードの場合は、ゲートに翳す。しかし、パスポートの場合は翳しても読み取らないので窓口へ行く。窓口は空いているので、ちょっとラッキー。珍しくパスポートで良い事があった。 |
|
次に保定へ行く時は、この六里橋長途汽車站から行くことにしよう。 さて、腹が減った。バスの中で夕飯を考えた。色々考えたものの、またも欧記専業麻辣燙に決めた。 |
|
六里橋南まで歩き、次のバスを待つ。 特2路に乗ろうと考えていたが、中々来ない。別ルートだが、先で同じ道に出る特7路が先に来たので乗り込んだ。ところが、直ぐに渋滞で動けなくなってしまった。長椿街路口東で9路に乗り換え、終点の金台路へ向ったが、これまた渋滞。しかも、エンジン調子がすこぶる悪く、同じ9路が後ろに2台続き、ただでさえ連結で長いバスが、6両編成の様になった。そして、長安街に出ると見事に抜き去られた。特2路なら1本でアパートに帰れる。少々後悔。 |
|
欧記専業麻辣燙に着いたら19:50。六里橋から1時間半以上掛かるとは大きな誤算。 オーダーは予め決めて来た酸辣粉13元と卵炒飯13元。それにビール5元。これは途中で1本追加。酸辣粉は人気メニューなのでチョイスした。その名の通り酸っぱくて辛いが、美味しかった。しかし、この量を一人で食べ切ることは出来ず。卵炒飯は完食。 本日の歩行距離8.5km、13,696歩。上った階数5階。健康活動はほどほどだったが、バスには良く乗った。満城漢墓は、北京外で事情が分からず候補にしていなかったが、バスがどんどん繋がり予想外のスムーズさに驚き、改めて行ってみたいと思った。保定の旧市街も是非散策してみたい。 |