トコトコ中国バスの旅 |
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【旅日記】
2019.7.27(土) ハードな石経山風景区と雲居寺
7:15 アパートを出発。目的地は房山区の石経山風景区。 外へ出た瞬間、ムッとする暑さに包まれた。気温は29℃で大したことは無いが、北京とは思えぬ湿度80%。先を案じながら東直門北バス停へ向った。 バス停直前で44路に追い越された。慌てて走り、飛び乗った。 |
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こんな天気でも天安門広場は大勢の観光客で賑わう。 前門西で901快へ乗り換え。ここではエアコンを効かせたバスが待機していた。有難い。 |
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8:39 高徳地図のガイドに従い、紫草塢路口で下車。房12路か房31路の早い方を待つ。 今回は、石経山近くの上方山国家森林公園も候補に検討したが、山登りがキツそうなのでパスした。その上方山へ向う房15路は2台通過したが、目的のバスが来ない。 別のバスで先に進むことを考えていたら、房12路が来た。何と、ここで45分のロスタイム。 |
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10:34 雲居寺で下車。 バス停で確認すると、ここを通過するバスは房12路、19路、31路の3本。19路は十渡を通過し、更に奥地へ向う、一度は乗ってみたいと思っていたバスだが、間違いなく便は少ない。紫草塢路口から別のバスで先に進んでいても、ここに着くのはこのバスだったことだろう。 |
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雲居寺が前方に見えた。 目的の石経山風景区は交差点を右折。 |
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右折すると、直ぐ目の前に検問が現れた。パスポートを忘れていないので堂々と進む。 呼び止められること無く通過。驚いたのは、検問の先に武装警察の見張りが大型の銃を持って見張りをしていたこと。ここに何があるのだろう? |
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検問から先は上り坂。正面に山が見えた。もしや? |
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近付くと、ロープウェイが営業を止めた様に見える。 |
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矢印は山の方向へ。 |
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あ〜斜度が変わった。。。 |
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間違いない。あの山だ。 |
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10:53 ここから先は有料。入場料15元。 石経山は標高450m。房山石刻経典の起源地のほか、仏祖の舎利の出土地でもある。山にある九つの蔵経洞に、4,196枚の隋唐代の石経が保存されている。その他、山の上には金仙姫塔、千年の井戸、隋唐の碑刻など多くの遺跡が残されている。そこは山が奇異、塔が綺麗、洞窟が幽雅、木が珍しく、長い歴史を持つ仏教の聖地とされている。 |
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色々見所があり、この入場料はお得。 しかし、気温36℃、湿度60%、体感気温41℃では、、、時間的に、登るにつれて厳しさが増すことは必至。身の危険を感じる。 雲居寺のイメージで、山登り無しに見所へ行けると考えて来たが甘かった。涼しくなったら登ってみよう! |
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雲居寺には行った事があるが、折角なので寄って帰ろう。 |
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検問を抜け、交差点を右折。 雲居寺も世界遺産だったけ? |
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北京原人の周口店遺跡はじめ、この近辺も見所豊富。 |
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露店で売っているのは、果物、ジュース、アイスクリーム、軽食、花火のように大きな線香! |
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11:20 雲居寺の山門が見えた。 |
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暑さのせいか、観光客はとても少ない。 露店のジジババ達、大変だなぁ。 |
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雲居寺は隋末唐初の時期に建築され、1,400年以上の歴史を有する。歴代の修築で五つの庭と六つの殿堂を形成。面積は77,000u。寺院は東向きで、山に囲まれ水を臨み、山並みに沿って段々上り、「北の巨刹」と称えられている。唐、遼代の古塔が十数塔残され、石、紙、木版の経典を保存。そのうち、14,278枚の石経が世界的に有名。’61.3.4、全国初の重要文物保護単位と認定され、北京の敦煌とも呼ばれている。 入場料40元。 |
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静寂の中に立派な塔。歴史を感じる。 |
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振り返ると、石経山の麓にロープウィ乗り場が見えた。やはり営業していない。 今はひっそりとした旧跡だが、かつては大層賑わっていたことだろう。 |
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雲居寺バス停で帰りのバスを待った。何でも良いので、最初に来たバスに乗るつもりで。 ところが、中々来ない。気温は更に上がり37℃。日陰にいても暑くて堪らない。 20分ほど待っただろうか?房31路が来た。助かった〜。エアコンの効いたバスでホッとしていたら、房12路とは別のルートを走り始めた。それは良いが、少し進んだ所で「終点。全員降りろ!」。え〜。バスは車庫へ入って行った。 |
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「直ぐ先にバス停があるから、そこで待っていれば良い」と言われ、またもバス待ち。 ここでは15分ほど待っただろうか?車庫から房41路が出て来た。このバスは、朝、紫草塢路口で何台も見送った。今度こそ帰れるだろうと安堵して乗り込んだ。 紫草塢路口の一区手前の大董村で下車し、901快に乗り換え。余りに疲れ居眠り。アッと言う間に前門西へ到着。 |
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9路へ乗り換え、終点の金台路で下車。欧記専業麻辣燙へ直行。悩んだ末、今日は涼面12元、青菜炒飯15元、燕京啤酒5元。美味い!しかし、満腹になる前に炒飯の油で食べられなくなった。麻辣燙にしておくべきだったか。 本日の歩行距離5.9km、9,577歩。上った階数4階。運動量は少ないが、汗の量は相当なものだった。石経山をパスして良かったと、つくづく思う。 |
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▼前日記−時の流れを実感 |
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’17.4.2(日) 晴 清明節3連休の初日。思い切って遠出してみた。 目的地は房山区の雲居寺。20年ほど前、会社の車で行ったことがある。当時はとてつもなく遠く気軽に行ける所ではなかったが、今では一卡通一枚で楽々行けてしまう。スマホがあればルートも簡単に見つけられる。便利な世の中になったものだ。 |
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地図アプリで検索した結果に従い、東直門北から特2路内環に乗車。北京西站で901快へ乗り換え。大董村で房12路に乗り換え。 13:55 雲居寺で下車。 時間は掛かったが、迷うことなく来れた。 |
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懐かしい! 山門の前に立ち、悠久の歴史を感じると共に目的達成に安堵した。 チケットを買って参観することも考えたが、折角ここまで来たのでもう一頑張りし、房12路と房16路を乗り継ぎ十渡まで行ってみることにした。 |
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道路が整備されて早くて楽になった分、感動が減った。 印象的だったバンジージャンプは健在。飛んでいるかは分からないが。 地方のバスは最終が早い。少々ドキドキしながら帰りのバスを待った。 |
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▼後日記−達成感満々。しかし、バスは最悪 |
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’20.9.19(土) 晴 6:50 アパートを出発。目的地は石経山景区。そして目的は、前回パスした九つの蔵経洞。 東直門北から特2路に乗車。殆ど待たずバスが来た。ラッキー。 高さ528m、地上108階、地下7階の中国尊“北京中心大厦”の向こうの朝日が眩しい。 |
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天安門広場に向かう集団。地方からの団体旅行が復活。短い北京の秋、とりわけ暑さの引けるのが早かった今年は、今が観光のベストシーズン。皆さん楽しんで。しかし、疫病は持って来ないでね。 そう言えば、我が社にも成都と広州から弾丸個人ツアーで昨夜遅く上京したメンバーがいる。明日の夜、タップリ成果を聞く事になっているが、気になり探りを入れてみた。計画していた故宮はチケットが取れず天壇公園に変更していた。どこも再開しているが、自由度はまだまだ低い様子。 |
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前門西で901快に乗り換え。バス停まで50mの所で姿が見えたが行ってしまった。残念。しかし、バス停には既に次のバスが待機。乗車すると、3分も経たないうちに発車。 |
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そして、京港澳高速で追い付いた。 ここまでは、絶好調、、、 |
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8:25 紫草塢路口で下車。 乗り換えのF12路を待つ。前回、ここで45分待った。アパートを25分早く出発し、バスも順調だったので1本早いバスに乗れるだろうと考えていた。 ところが、幾ら待っても来ない。45分経った。まだ来ない。1時間、更に15分、そして更に10分。 10:50 やっと来た。もうクタクタ。坊主で帰るのは悔しいので乗ったが、半ばヤケクソ。 |
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漸く来たバスだったが、乗り心地が悪いことは仕方ないにせよ、スピードが上がらない上、あちこちで渋滞にはまり中々前に進まない。 渋滞の原因は、人も車も自転車も、我先にと自由気ままに突っ込むから。堪らん。 ★F12路に揺られながら猛省。次があるなら、東直門内から106路で出発し、天橋汽車站から917路に乗車し、雲居寺路口でF12路、F31路の2本待ち。 |
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11:33 雲居寺へ到着。 計画から、1時間半以上の遅れ。 |
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11:44 石経山入口へ到着。 手前の検問で止められることも想定していたが、何事も無く通過できた。 |
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涼しくなったからか、去年に比べ車が多い。 售票処へ向うと、テントからオヤジが現れ声を掛けられた。 健康カードを見せる様に言われたが、出すのが面倒で「没有」と答えたら、「1人で来たのか?」と聞かれた。「対」と答えると、少し考えた様子だったが「向こうでチケットを買って」と、通してくれた。 蔵経洞はどの辺りだろう?山頂は結構高い。少々不安。 |
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入場料15元。良心的。 |
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駐車場から山に向かい真っ直ぐ延びる階段を登ると思いきや、入口は去年と同じ場所だった。 11:48 入口を入ると、階段に蔵経洞まで1,300mと書いてあった。 |
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間も無くトンネルを通過。トンネルを出ると、景区に入った気分になった。 そこに、線路! トンネルは線路を越えるためにあった。 |
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トンネルが出来る前は、駐車場から真っ直ぐ階段を上がっていたのだろう。そして、踏切も足場も無い線路を横断するワイルドな設定だったに違いない。 |
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180°向きを変えると、山門。そして、急な坂。 |
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最初に現れた亀石。 確かにソックリ。 |
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ジジババ軍団が休憩。 他者への気遣いは一切ない。 |
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所々に名前の付いた岩がある。 急な山道は、階段ではなく石をコンクリートで固めたもの。雨の日は非常に危険。11月から4月まで閉めるのも頷ける。 |
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小西天は石経山は通称。山の上に5つの高台があり、インドの古代天竺の聖地に似ており、こう呼ばれている。 石経山の本名は白帯山。何だかややこしいが、どちらも頷ける。 標高450m。頑張ろう! |
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魚石。確かに。 |
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正面にそれらしい所が見えた。恐らくあそこだろう。随分高い。 |
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あと700m。 この辺りは傾斜が緩やか。これが続いて欲しいと願う。 |
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かなり登っている。 |
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12:11 施茶亭まで上った。 ここでチケットをチェックする筈だが、誰もいない。昼休み? |
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1961年に国務院が重点文物保護指定。 |
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立派な仏像を中央に、左右の部屋が展示室。 |
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あと少し頑張れば、この風景に出会える。 |
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“仏舎利の謎”を語る。 |
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さあ、次のステージへ行こう。 |
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千年古道。 隋大業年間に開削され、1400年以上の歴史がある。 先人が無数の経版を運んだ。 |
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歴史を感じる。 |
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石経山の山頂には高台が5つある。各台には1,200年以上前に建てられた唐塔が建っていたが、現在は2塔残るのみ。ここにも戦争の悲しい傷跡が残る。 |
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絶景!線路が随分下に見える。 |
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巨大な布袋にヨレヨレの姿を笑われてた。 |
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108級台階。 1段上る毎に人生の煩悩を消してくれると言う。 108段では済まなかった。しんどい。 |
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12:28 見えた! |
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階段にリサイクル。大胆だね。 |
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蔵経一洞、二洞。 扉は閉ざされている。 ここには、合計9つの蔵経洞がある。目的は、石経の保管。洞内には隋から明の刻経の石経板が4559枚保管されている。石経は隋大業12年(西暦605年)に彫刻されたと言われている。 刻経事業は隋、唐、遼、金、元、明の六王朝を経て1039年に亘り続けられ、仏経1,122部、3,572巻、14,278元を石経山の9つの蔵経洞と雲居寺の地中に隠した。 |
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中には石板がギッシリ。 後方には監視カメラ。 |
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出た〜〜〜! 手前から、蔵経七洞〜三洞。 |
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蔵経七洞、六洞。 ここも閉ざされていた。 六洞の上には「宝蔵」の |
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顔が無い。こんな所にも文革の爪痕。 |
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唯一開いている蔵経五洞、雷音洞。 |
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オッチャンが1人で警備と解説。 写真撮影禁止。オッチャンの眼が光る。 |
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中央に鎮座する静法師が弟子を率いて天然の石穴を研磨し、146個の石刻仏典を四方の壁に象眼。 4本の八角形の石柱には1,056体の仏像が彫られ、千仏柱と呼ばれている。 |
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彫刻が細かい。 天井も平らに研磨。良い仕事してますなぁ。 |
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足場の狭い崖に掘られた四洞、三洞。 |
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こんな所に良く造ったものだ。 |
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絶景! 暫く見入った。 |
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遠くは河北省涿州市まで見渡せる。 しかし、期待していた雲居寺は山に阻まれ見えない。 |
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確かに白帯山。 |
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蔵経八洞、九洞。 大きな井戸が2つ。 塔まで行ってみたかったが、これより先には進入禁止。 |
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聖水井。深さ10m。 千年古道を登った所にあった。往時は、貴重な、貴重な場所だったに違いない。 |
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13:18 無事下山。 腰が痛くなった。 往復2.6km。たった2.6km。されど2.6km。ナメてはいけない。前回はパスしておいて良かった。あの酷暑の中で登っていたら、熱中症で倒れていたかも。 |
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13:33 雲居寺バス停へ到着。いつ来るのか分からないバスを待つ。 13:50 石経山方向からバスが来た。目を凝らすと、F31路だった。予想外に早く嬉しい。 しかし、最初のバス停を越えるとF12路と別の道へ進んだ。ここで、以前乗ったバスが直ぐ先の大石窝客運站止まりだった記憶が蘇った。心配したが、今回は先へ進みホッとした。 |
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14:20 雲居寺路口で917快に乗り換え。 狙った917快は直ぐに来た。乗り込むと、ほぼ満員。開いているシートに腰を降ろし、後は天橋汽車站到着を待つばかり。ところが、周口店の手前で考えていたルートから外れた! 917路と同じルートでバス停を飛ばして行くものだとばかり思っていたので少々驚いたが、917路よりも随分手前で京澳高速に乗るので時間短縮出来て嬉しい。 しかし、北京市内に入り最初の停留所、“六里橋東”発車直後に流れた「終点站北京西站」のアナウンスにガッカリ。 巨大な西站の南側で降ろされ、徒歩で北側へ。1.5km先の特2路バス停を目指す。地図で確認しながら行ったが、ズラリと並んだバス停の何処にあるのか見つけられず、とても苦労。地下鉄で帰れば良かったと、後で反省。 |
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17:40 漸く東直門に帰って来た。長い旅だった。もうクタクタ。 最近ハマっている龍香記桂林米粉へ直行。尖った細長いピーマンを使う尖椒肉絲煲仔飯、大盛20元をオーダー。隣の売店で4.5元の燕京ビールを買い、出来上がりを待つ。水分補給はしていたが、大量に汗を掻いていたのでビールが進む。アッと言う間に飲み切り、空瓶を持って2本目を買いに行くと、今度は4元。そうだろうと思っていたが、4.5元は瓶代5角込みの値段だった。絶品の尖椒肉絲煲仔飯に満足し、2本目の空瓶はいつもの様にテーブルへ置いたまま帰宅。あの瓶の5角は誰の手に? 本日の歩行距離9.5km、15,418歩。上った階数53階。足腰がガタガタになったが、達成感満々で気分は上々。雲居寺へ行ったら、石経山にも登ってみるべし! |